FAQシステムの利用者は、様々な背景や経験を持つ人々で構成されています。
その中には、お客様や自社スタッフ、ヘルプデスクやコールセンタースタッフなどが含まれています。
新人のヘルプデスクスタッフからベテランまで、また異業種からの転職者である40代や50代のコールセンタースタッフなど、多岐にわたる利用者が存在します。
このような様々な人々で構成される組織の中で、FAQシステムの管理者や運用担当者は、自社のFAQシステムの利用状況を適切に把握する必要があります。
そこで本日は、弊社のWisbit AI FAQを利用しているお客様からの依頼に基づいて実施した利用実態調査の一部をご紹介したいと思います。
今回ご紹介するのは「年代別の利用状況」です。
これは普段あまり目にすることのない情報であり、興味深い結果が得られました。
- 年代や入社歴によるFAQシステムの利用のしかたの違いとは?
- 利用状況からFAQシステムをどのように改善できるのか?
利用者の多様性に注目したこの実態調査は、FAQシステムの改善に向けて貴重な情報を提供するものですので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
この記事のポイント
- 年代や入社歴によって異なるFAQシステムの利用傾向
- 利用者の属性に合わせたFAQシステムの改善ポイント
- FAQの検索・利用状況を分析し、継続的に改善する方法
- Wisbit AI FAQを活用したFAQの作成・検索・改善方法
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- 第1章 FAQシステムの利用実態調査に至った背景
- 第2章 FAQシステムの利用実態調査の概要
- 第3章 利用実態1:入社歴の違いによるFAQシステムの利用状況
- 第4章 利用実態2:検索方法の違いによる情報への到達のしかた
- 【調査結果①】50代・入社歴20年以上の場合
- 【調査結果②】入社歴3年未満の場合
- 第5章 FAQシステムを持続的に活用するポイント
- 【ポイント①】利用者の属性を考慮したカスタマイズ
- 【ポイント②】アクセスしやすいインターフェースの設計
- 【ポイント③】利用状況のモニタリングと改善
- 第6章 FAQの利用状況を分析・改善できるWisbit AI FAQのご紹介
- 利用者がどのような情報を探しているかを把握
- 検索方法の違いにも対応しやすいAI検索
- 社内文書からFAQの作成もAIが支援
- 「作って終わり」ではなく、利用状況をもとに改善
- まとめ
第1章 FAQシステムの利用実態調査に至った背景

まず、なぜこのような利用実態調査が行われることになったのか説明しておきましょう。
このお客様では、FAQシステムの利用実績が毎月15,000pv(調査時)を超え、利用率としては高いことが確認されていました。
ところが、社内でのアンケート調査の結果、利用数自体には改善点はないものの、情報への到達に時間がかかる人や、情報をすぐに見つけられない人が一定数存在することが明らかになりました。
逆に、利用頻度の高いユーザーのログを調査したところ、FAQシステムに投稿されている記事への到達方法に違いがあることが分かりました。
そこで、利用者の人事情報を活用し、性別、年齢、入社歴などからFAQシステムの利用方法や情報への到達状況に違いがないかを調査することにしました。
第2章 FAQシステムの利用実態調査の概要

今回紹介するFAQシステムの利用実態調査の概要は以下の通りです。
| 利用目的 | ナレッジ共有 |
|---|---|
| 登録内容 | 主に商品やサービスについての規約や、提案書、 導入事例集などの営業向け資料中心のナレッジ |
| 登録数 | 約1,500記事 |
| アクセス数 | 約45,000pv |
| 利用者数 | 約1,500人(アクティブユーザー約650人) |
| 年代 | 20代~50代(一部約60歳程度) |
| 利用職種 | 営業スタッフ、営業庶務 |
| 調査期間 | 3ヶ月 |
FAQシステムやナレッジサービスを導入する際は、まず、FAQや記事などを分類してカテゴリーを作ります。
その後、分類したカテゴリーにFAQや記事を登録します。
次に、FAQシステムの検索方法は主に3つあります。
- キーワード検索
- カテゴリー検索
- お気に入り
お気に入りは、よく見る記事をピン留めする機能であるため、他の探し方とは少し異なりますが、大まかにはこの3つに分かれます。
調査の結果、自分が必要な情報にたどり着く方法は、利用者の属性によって違いがあることが分かりました。
この発見は、結果的にFAQシステムの改善につながるヒントとなりました。
以下では、その中から興味深いポイントをいくつかご紹介します。
第3章 利用実態1:入社歴の違いによるFAQシステムの利用状況

入社歴については、年代や性別といった要因との強い相関関係は見られなかったものの、FAQシステムの利用において明確な傾向が浮かび上がってきました。
それは、入社年次が浅いほどFAQシステムを利用する傾向が強いということです。
この傾向は、特に入社して3年未満の社員と5年以上の社員を比較すると顕著に現れます。
全年代を通じて、入社歴の浅い人ほどFAQシステムの利用頻度が高いことが確認されました。
つまり、入社歴が浅い社員ほどFAQシステムを利用する割合が高いということになります。
この傾向の理由については様々な要因が考えられます。
例えば、入社後まもない期間は、業務内容や社内手続きに関する疑問が多い時期であることが挙げられます。
新入社員は、会社のシステムや手順に慣れるために、より積極的にFAQシステムを活用する傾向があるのかもしれません。
また、リモートワークが増えてくると、この傾向がより顕著になる可能性があります。
リモートワークでは、直接上司や先輩に質問する機会が限られるため、FAQシステムはより重要になります。
なお、この調査はコロナ禍以前に行われたものですが、リモートワークの普及により、これからの社内コミュニケーションの変化がさらに注目されると思われます。
第4章 利用実態2:検索方法の違いによる情報への到達のしかた

さらに、情報への到達のしかたについても興味深い結果が得られました。
年代や経験によって、利用者の行動パターンには明確な傾向が見られたのです。
全体的には、キーワード検索中心に情報を探す利用者が多いことが判明しました。
しかし、50代以上の利用者になるとその割合が急激に減少し、わずか60%程度にまで落ち込んでいることが注目されます。
●年代別利用状況
| 年代 | カテゴリー検索中心 | キーワード検索中心 |
|---|---|---|
| 50代 | 45% | 60% |
| 40代 | 25% | 75% |
| 30代 | 20% | 80% |
| 20代 | 20% | 80% |
これに加えて、具体的な利用者の行動を探るため更なる調査を行いました。
その調査結果について、以下に詳しく説明します。
【調査結果①】50代・入社歴20年以上の場合
●調査対象の利用者属性と利用頻度
| 年代 | 50代 |
|---|---|
| 性別 | 男性 |
| 入社歴 | 20年以上 |
| FAQシステムの利用頻度 | 中 |
50代の男性で入社歴20年以上の利用者は、FAQシステムを比較的頻繁に利用しており、このような利用者は、カテゴリー毎に記事を把握しており、カテゴリーから特定の記事を照会することが多い傾向が見られました。
そのため、階層が深くなっていくにつれて必要な情報を見つけられない場合にはキーワード検索を利用することがあるようです。
これは、性別に関係なく、比較的社歴が長く50代以上の利用者に顕著にみられる傾向です。
ただし、それでも約6割の利用者がキーワード検索を利用しています。
このレポートをお客様に提示した結果、お客様はカテゴリーの再編を実施し、よく見られる記事を上位に配置するなどの改善を行いました。
【調査結果②】入社歴3年未満の場合
●調査対象の利用者属性と利用頻度
| 年代 | 全て |
|---|---|
| 性別 | 全て |
| 入社歴 | 3年未満 |
| FAQシステムの利用頻度 | 高 |
入社歴が3年未満の場合、ほとんどの利用者がFAQシステムを利用していました。
これは、年代による差異はほとんど見られず、利用者の多くがキーワード検索に頼っています。
特に入社歴の浅い利用者は、事業やシステムについてまだ熟知していないため、必要な情報がどのカテゴリーに分類されているかを含めて検索する必要があります。
そのため、手間がかかると感じることが原因と考えられます。
このような傾向を裏付けるデータとして、類似記事を見つけた場合には同一カテゴリー内の記事を照会することが多いことが分かりました。
特に入社1年未満かつ20代の利用者は、ほぼ全員がキーワード検索を利用しています。
このように、FAQシステムの利用パターンは年代や経験によって異なることが明らかになりました。
これらの情報を元に、より効果的な情報提供が行われるよう改善することで、利用者のニーズに応えることができると言えるでしょう。
第5章 FAQシステムを持続的に活用するポイント

ある企業のFAQシステムの利用状況にご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
このレポートは、皆さんの企業でも参考になるのではないでしょうか。
もちろん、各企業のFAQシステムの利用者や用途は異なるため、統一的に対応することは難しいですが、FAQシステムを持続的に有効活用するためには、以下の3つのポイントを考慮することが重要です。
- 利用者の属性を考慮したカスタマイズ
- アクセスしやすいインターフェースの設計
- 利用状況のモニタリングと改善
詳しく説明していきましょう。
【ポイント①】利用者の属性を考慮したカスタマイズ
まず最初に、FAQシステムの利用者の属性に合わせたカスタマイズが重要です。
例えば、利用者の年齢や入社歴などに応じて、FAQシステムのカテゴリー分類や検索方法を最適化することが必要です。
若手や新人の利用者はキーワード検索を好む傾向がありますが、一方でベテランの利用者はカテゴリー検索を好むことがあります。
それぞれの属性に合わせた利用しやすいシステムを提供することで、利用者が円滑に情報を得られる環境を整えることができます。
【ポイント②】アクセスしやすいインターフェースの設計
次に重要なのは、FAQシステムのインターフェースの設計です。
利用者が簡単に必要な情報にアクセスできるようにするためには、直感的でわかりやすい操作が必要です。
特に入社歴の浅い利用者や、FAQシステムに不慣れな利用者にとっては、シンプルで直感的なインターフェースが重要です。
このような利用者がストレスなく情報を探せるようにするために、視覚的に分かりやすいデザインにすることやユーザーフレンドリーなナビゲーションを設置することが有効です。
【ポイント③】利用状況のモニタリングと改善
最後に、FAQシステムの導入後は利用状況を定期的にモニタリングし、利用者のフィードバックを収集することが不可欠です。
利用者の属性や利用方法の変化に合わせてFAQシステムを改善し、利便性や満足度を向上させるための取り組みを行うことが重要です。
定期的なユーザー調査や利用ログの分析を通じて、FAQシステムの適切な運用と改善を行っていくことが成功の鍵と言えます。
以上の3点を考慮して、FAQシステムの導入と運用を行うことで、利用者のニーズに合った効果的な情報提供が可能となります。
ご紹介した調査結果を参考に、FAQシステムの効果的な改善に役立ててください。
第6章 FAQの利用状況を分析・改善できるWisbit AI FAQのご紹介

ここまで、FAQシステムの利用実態について、年代や入社歴による利用方法の違いや、検索方法の傾向をご紹介しました。
今回の調査でも、利用者によって情報の探し方に違いがあることが分かりました。
このような利用者の行動を把握するためには、FAQシステムのアクセス数だけを見るのではなく、「どのような言葉で検索されているのか」「検索して情報が見つかっているのか」など、実際の利用状況を確認することが重要です。
そこで活用したいのが、Wisbit AI FAQです。
Wisbit AI FAQは、社内にあるマニュアルや規定、ナレッジなどの文書をもとにAIがFAQの作成を支援するだけでなく、FAQの検索・利用状況を分析し、改善につなげられるFAQシステムです。
利用者がどのような情報を探しているかを把握
FAQを改善するためには、担当者が「この情報は必要だろう」と考えるだけでなく、実際に利用者がどのような情報を探しているのかを知ることが大切です。
Wisbit AI FAQでは、検索キーワードや検索状況などの利用データを確認できます。
たとえば、特定のキーワードが繰り返し検索されている場合、そのテーマについて利用者のニーズが高いことが分かります。
一方で、検索しても該当するFAQが見つからない「0件検索」が発生していれば、利用者が必要としている情報がFAQに登録されていない可能性があります。
こうしたデータを確認することで、利用者の感覚だけでは把握しにくい「どのような情報が求められているのか」「どの情報が不足しているのか」を把握できます。
検索方法の違いにも対応しやすいAI検索
今回の調査では、年代や勤続年数によってFAQの検索方法にも違いが見られました。
FAQを利用する人の中には、知りたい情報を具体的なキーワードで検索する人もいれば、カテゴリなどから目的の情報を探す人もいます。
そのため、利用者が必ずしも同じ言葉で検索するとは限らないことを考慮して、FAQを探しやすくしておくことも重要です。
Wisbit AI FAQでは、キーワード検索に加えて、質問の意味や文脈を捉えるベクトル検索を組み合わせた「ハイブリッド検索」に対応しています。
「どのキーワードで検索すればよいか分からない」という場合でも、自然な文章で質問することで、関連するFAQを探しやすくなります。
利用者によって検索の仕方が異なる場合でも、必要な情報にたどり着きやすい環境を整えられます。
社内文書からFAQの作成もAIが支援
利用状況を分析して不足している情報が分かっても、FAQを一つひとつ手作業で作成するには時間がかかります。
Wisbit AI FAQでは、社内にあるマニュアルや規定、業務手順書などの文書をアップロードすると、その内容をもとにAIがFAQの作成を支援します。
AIが作成したFAQは、そのまま公開するのではなく、参照元の文書や内容を確認したうえで公開できます。
そのため、担当者が内容を確認しながら必要なFAQを整備できます。
FAQの作成にかかる負担を抑えながら、利用者が必要としている情報を追加していくことができます。
「作って終わり」ではなく、利用状況をもとに改善
FAQは、公開した時点で完成するものではありません。
利用者が実際にどのような検索をしているのかを確認し、検索されている情報や不足している情報を把握することで、より使いやすいFAQへと改善できます。
社内文書からFAQを作成する
↓
利用者がFAQを検索・利用する
↓
検索状況や利用状況を分析する
↓
不足しているFAQを追加・改善する
という流れで、FAQを継続的に改善していくことができます。
年代や勤続年数などによって利用者のFAQの使い方が異なる場合でも、実際の利用データを確認しながらFAQの内容や構成を見直すことで、より多くの利用者にとって使いやすいFAQを目指せます。
「FAQを作ったものの、どのように使われているのか分からない」「利用者が必要としている情報を把握してFAQを改善したい」という企業には、Wisbit AI FAQが役立ちます。
まとめ
今回の利用実態調査では、FAQシステムの利用状況には、利用者の年代や入社歴によって違いがあることが分かりました。
特に、入社歴の浅い利用者はキーワード検索を中心に情報を探す一方、社歴の長い利用者はカテゴリーから目的の記事を探すなど、情報へのたどり着き方にも違いが見られました。
このことから、FAQシステムを効果的に活用するためには、FAQを登録して終わりにするのではなく、実際に利用者がどのようにFAQを使っているのかを把握し、その結果をもとに改善していくことが重要だと言えます。
利用者がどのようなキーワードで検索しているのか、必要な情報を見つけられているのか、よく利用されているFAQは何なのかといったデータを分析することで、カテゴリー構成やFAQの内容、検索環境など、具体的な改善につなげることができます。
FAQシステムは、利用者にとって「必要な情報を、必要なときに見つけられる」ことが重要です。
利用状況を分析し、利用者の行動に合わせてFAQを継続的に改善する。
この視点を持つことで、FAQシステムをより多くの利用者に活用してもらい、社内の情報共有や業務効率化にもつなげることができるでしょう。
